関係

過ちっていうと失敗みたいな感じになるから、使わないでおく。
そうだな、最近はやりの「一線を越える」って言い方が妥当か。
「一線を越える」のなんてお互い好き同士なら、瞬間的にそうなってもおかしくないよね。
一線越えた後に二人がどうなっていくのか、その時間のほうが途方もなく長いわけだからとても大事。
だけどおそらく、一線を越えたペアのほとんどが、その関係は崩れてなくなっていっている。
さらに関係は続いていても、とても良いとは言えない関係のまま続いてるペアも多いと思う。
だから一線を越えるということは、人間関係に悪いことはもたらしても、良いことはあまり与えてくれないのではないか?と思うようになった。
一線を越えなくても、一緒にどこかに行ったり、食事したりはできる。
だけどその隙間に短い線は張ってあって、ひょいと超えてしまえる、そんなかんじのものなんだろうな。
いつでも越えてしまえるものなんだと思う。

一線を越えてしまった後、いろいろあったにしても、その後何年にもわたって思いを交換できる関係。
これはきわめてまれなモノだと俺は思う。
我慢するぞって思っている時だってある。
我慢できている。
この関係は素晴らしいものであり、大切にしたいから。

奥の深さを、それはそこで痛切に感じる。